【令和8年熊本地震】企業版ふるさと納税で復旧・復興を支援できます

佐藤修一

こんにちは。税理士法人Accompany代表の佐藤修一です。
2026年7月28日に発生した令和8年熊本地震により被災された皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。

今回の地震では、熊本県内の21市町村に災害救助法が適用されています。

現在、被災自治体に対し、企業版ふるさと納税を活用した災害支援の寄附ができるようになっています。

熊本県内の被災自治体へオンラインで寄附できます

オンライン企業版ふるさと納税寄附サイト「企ふるオンライン」では、令和8年熊本地震の災害支援寄附を受け付けています。

2026年7月29日の公表時点では、以下の12自治体が対象となっています。

  • 八代市
  • 水俣市
  • 山鹿市
  • 宇土市
  • 上天草市
  • 宇城市
  • 大津町
  • 西原村
  • 嘉島町
  • 益城町
  • 氷川町
  • 芦北町

今後、受付自治体の追加や募集の停止が行われる可能性があるため、最新情報は寄附受付サイトでご確認ください。

寄附受付自治体・手続きはこちら

令和8年熊本地震の災害支援寄附受付ページ「企ふるオンライン」

企業版ふるさと納税による熊本県内自治体への寄附受付の案内(PR TIMES)

「企ふるオンライン」では、寄附の申込みから決済までオンラインで手続きできます。決済方法は、クレジットカードまたは口座振込です。

寄附を行うためには、企業版ふるさと納税の地域課題解決プラットフォーム「river」への登録が必要です。
オンラインでの手続きは、寄附する企業の利便性だけでなく、被災対応に当たる自治体職員の事務負担軽減にもつながるとされています。

企業版ふるさと納税とは

企業版ふるさと納税の正式名称は、地方創生応援税制です。

内閣総理大臣が認定した地域再生計画に位置付けられた地方公共団体の地方創生事業に対して、企業が寄附を行った場合に、法人関係税の税額控除を受けられる制度です。

通常、企業が地方公共団体へ寄附した場合、その寄附金は全額損金算入されます。
これによる税負担の軽減効果は、法人の実効税率にもよりますが、寄附額の約3割が目安です。

企業版ふるさと納税では、この損金算入による軽減効果に加えて、法人住民税、法人税および法人事業税から、寄附額の最大6割の税額控除を受けることができます。

そのため、制度上は、損金算入による約3割と税額控除による最大6割を合わせて、寄附額の最大約9割の税負担が軽減される可能性があります。

内閣府は、税制上の効果だけでなく、企業版ふるさと納税を活用した企業から、地方公共団体との新たなパートナーシップの構築や、SDGs・ESGへの貢献につながったとの声があることも紹介しています。

企業版ふるさと納税をぜひご活用ください!(内閣府)

ただし、9割の税負担を軽減するためには多額の所得が必要となる点に注意が必要です。
10万円の企業版ふるさと納税で9割相当の税軽減を受けるには1200万ほどの所得と企業版ふるさと納税に対して100倍以上の所得が必要となります。

「税負担の軽減」だけで判断しないことが大切です

企業版ふるさと納税を行うことによって税負担が大きく軽減されるものではありません。

よって、節税になるから寄附するのではなく、
被災地を支援したいという意思があり、その負担を税制が後押ししてくれる

という順序で考えることが大切です。

過度な税負担軽減を期待して寄附額を決めるのではなく、会社の利益水準、納税見込み、手元資金を確認したうえで、無理なく拠出できる金額を決定する必要があります。

利用に当たっての主な条件

企業版ふるさと納税を利用する際には、主に次の点に注意が必要です。

  • 1回当たり10万円以上の寄附であること
  • 青色申告書を提出している法人であること
  • 国が認定した地域再生計画に位置付けられた事業への寄附であること
  • 本社が所在する地方公共団体への寄附ではないこと
  • 寄附の見返りとして返礼品などの経済的利益を受け取らないこと

企業版ふるさと納税では、個人版ふるさと納税のような返礼品は認められていません。

あくまで地方創生や災害復旧・復興への支援を目的とする制度です。

企業の力を熊本の復旧・復興へ

災害からの復旧・復興には、行政や地域の方々の取組だけでなく、地域外の企業による支援も重要です。

一社当たりの寄附額が10万円であっても、多くの企業が参加することで、被災地に大きな支援を届けることができます。

企業版ふるさと納税は、税負担を軽減するためだけの制度ではなく、企業が生み出した利益の一部を、支援を必要としている地域へ届けるための仕組みです。

今回の情報が、一社でも多くの企業に熊本への支援をご検討いただくきっかけとなり、一日も早い復旧・復興につながることを願っています。

なお、寄附受付自治体、寄附方法および税制上の取扱いは変更されることがあります。

寄附前に最新の受付情報を確認するとともに、具体的な税額控除の見込額については、顧問税理士等へご確認ください。

佐藤 修一

税理士法人Accompany 代表

(九州北部税理士会福岡支部所属:登録番号028716) 公認会計士・税理士。全国の中小企業にこれまでクラウド会計導入実績累計300社超、クラウド会計導入率70%超。2022年freee西日本最優秀アドバイザー、マネーフォワードプラチナメンバー。 (株)インターフェイス主催第18回経営支援全国大会優秀賞。 全国各地の中小企業に対して、会計から利益とキャッシュを稼ぐ力を高め、キャッシュフローを重視した節税提案、利益とキャッシュを稼ぐ力を高めるサポートや事業再生支援を行っている。 総勢30名のスタッフで「Warm Heart(温かい心)&Cool Head(冷静な頭)」をコンセプトに個々のお客様ごとにカスタマイズしたお客様に寄り添うサービスを提供している。